2019年5月4日

老舗米屋が真心でにぎる、絶品おむすび / しんちゃんのごはんやさん 絶品おむすび

written by storyMarche
in category 出店者紹介

【店名】しんちゃんのごはんやさん
【ジャンル】絶品おむすび
【ご担当者】中丸真一さん
【拠点所在地】神奈川県茅ヶ崎市

茅ヶ崎で創業140年、米屋5代目のしんちゃん

茅ヶ崎の地で明治12年に創業以来、140年以上に渡って米屋を営む中丸屋商店。その5代目の真一さんが、新たなチャレンジとして始めたのがキッチンカーでのおむすび販売です。

3升炊きのガス釜2台を載せ、日本各地の最上ランクの米を炊き立てでにぎるおむすびは、まさに「絶品」。量販店ではお目にかかれない、専門店が目利きした、全国の優れた作り手による特別な米の美味しさは、「今までのごはんは何だったの?」と既成概念を覆すほどです。

それなのに子ども達のお小遣いでも買える良心的な価格設定で、茅ヶ崎ストーリーマルシェでも、皆をホッとさせる人気のお店となっています。ふだんは中丸屋商店の店舗がある茅ヶ崎駅北口で、月、木、土に路上販売を行なっています。

「このお店を始めて、『しんちゃん』って子どもたちにも呼んでもらえて嬉しいですよ」と真一さんは笑顔を見せます。

塾の先生を経て、家業を継ぐ

真一さんが米屋を継いだのは2011年。小さい頃からお母さんに「あんたが大人になったからって、米屋を継げると思いなさんな」と言われていたそうです。先行きが分からない時代の親心だったのかもしれません。

そんな真一さんは大学卒業後、社会に出て働く道を選び、塾で子ども達に教える講師の仕事を数年間していました。その後、ラーメン屋さんなど飲食業界も経験した後、家業を手伝い始めました。

その当時は米の知識もゼロ。お客さんに「どの米が美味しいの?」と聞かれて答えられず、悔しい思いをしたそうです。もともと塾講師をしていた真一さんは、やはり米のことをしっかり理解したいと思い、「お米マイスター」の試験を受けるため一から勉強しました。

「世の中に、こんなにたくさんの種類の米があるんだと知って驚きました。同じコシヒカリという銘柄でも、生産者や作り方によって味が全然違うことも知りました。精米一つでも味が違ってくるので、精米の方法もコメに合わせて研究しました」

軒下の焼き芋屋さんをきっかけに

知識ゼロから家業を手伝い始めた真一さんに、全国から目利きした上質な米を取り扱う鎌倉の米屋「笹屋」さんのご店主が、一級品の米を作る農家を紹介してくれるようになりました。

山形県の極めて水の美しい田んぼで育てられた無農薬無化学肥料の米が真一さんのお店に入荷した時、ついに念願の最高峰の米が取り扱えるようになったと喜びましたが、その米はほとんど売れなかったそうです。

「米の品質に、私のお店が追いついていなかったんですね。こういう本当に美味しい米を扱っているお店だと認知されていなかったんです」

なんとかして、いろいろな米の美味しさを楽しんでもらえる店だということをお客様に知ってほしい。そう思っていたある日、軒下で壷焼きの焼き芋を売らせてくれないかと、一人の焼き芋屋さんが訪ねて来ました。ヨッシーというその焼き芋屋さんが軒下で焼き芋を売り始めると、香ばしい匂いに誘われて、美味しいものが好きな人が寄って来るようになりました。

そのうち一人、また一人と米にも興味を持ってお店に入ってくれる人が出て来ました。そんなお客さんに一生懸命、米のことをお話しするうちに、少しずつ「いろんな米を売っているお店」だと知られるようになりました。

焼き芋屋さんのヨッシーは、さらに真一さんにキッチンカーでのおむすびの移動販売をすすめました。「車を見るだけ見てみませんか?」と真一さんを車屋に引っ張っていったりもしました。

実はおむすびは、以前から真一さん自身が、いろんな米を多くの人に食べてもらうきっかけにできないかと考えていたことでもありました。迷っている真一さんにおばあちゃんが一言、「やってみなさいよ!」と背中を押してくれました。

そして2014年、絶品おむすびの移動販売「しんちゃんのごはんやさん」は始まったのです。ご縁とは不思議なものですね。

米に負けない海苔、塩、具材を吟味

最初は梅干しや鮭などのベーシックな6種類の具からスタートし、今では26種類もの具のバリエーションを楽しめる「しんちゃんのごはんやさん」。

おむすびのこだわりを聞いてみると、米の品質はもちろんですが、それに負けない海苔と塩が不可欠だそうです。現在は岡山県産の厚みのある海苔と、福岡県糸島で昔ながらの製法で作られている“またいちの塩”を使用。手塩にした時に溶けが早く、にぎりたてのおむすびでも頬張った時にジャリっとせずに、噛むほど甘みが増して来る良い塩だそうです。

「でも、それにも増して大事にしているのは、おむすびを頬張った瞬間のお客様の笑顔を想像してにぎることです」と真一さん。真心がこもっているんですね。

ずっと出店し続けている、ふるさとのようなマルシェ

真一さんが茅ヶ崎ストーリーマルシェに出店するようになったのは、実はおむすび屋を始める前からです。米を買いに来てくれるお客さんが、地元にこんなマルシェがあると紹介してくれたのがきっかけでした。

「私にとってはふるさとのようなマルシェ。私の店のある北口と、マルシェをやっている南口とは線路で隔てられていて、今までは店に南口のお客様がなかなかいらっしゃらなかったのが、この茅ヶ崎ストーリーマルシェに出るようになって南口のお客さんも増えて来ました。米は同じものを食べがちだから、いろんな美味しい米を試していただきたい。同じ茅ヶ崎の事業者として、これからもストーリーのあるお店に囲まれた素敵なマルシェとして地域を盛り上げてほしいなと思います」

新しいチャレンジや広がりを応援してくれる地元のマルシェは、事業を継いだ若い経営者にとっても心強いものなんですね。これからも地域の役に立つマルシェであり続けるよう、一緒に盛り上げて行きたいですね!

【お店情報】
しんちゃんのごはんやさん
所在地:神奈川県茅ヶ崎市新栄町5-3 *中丸屋商店(米店)としての店舗あり
TEL:0467-82-2213
営業時間:9:00〜19:00(日曜休)
URL:https://www.facebook.com/shinchannogohanyasan/