ストーリーマルシェ 茅ヶ崎 story Marche chigasaki

2020年11月6日

電気屋さんから料理の道へ。兄弟の挑戦/West Tail Kitchen

written by storyMarche
in category 出店者紹介


【店名】West Tail Kitchen(ウェストテールキッチン)
【ジャンル】創作料理
【ご担当者】西尾宗隆さん(写真右)、憲美さん(写真左)
【拠点所在地】東京都江戸川区

茅ヶ崎ストーリーマルシェの大きな特徴の一つと言えば、会場の奥に設置された「コンテナキッチン」です。コンテナというのは、船や鉄道で物資を運ぶ際に利用される、鉄製のあの大きな箱。これに車輪を付けて動かせるようにしたものが、茅ヶ崎ストーリーマルシェの会場である松尾建設駐車場の一画にあります。

もともとはアメリカを中心に、物資を輸入した後の空になったコンテナの使い途として、住居や店舗、オフィスなどとして再活用するムーブメントが始まりました。近年では日本でも、ビル等の建設予定地の暫定的な活用方法の一つとして、車輪付きのコンテナ(地面に固定されていないため建築物とみなされない)を設置し、その場所に賑わいをつくり出すなど、活用されるようになってきました。

そんな車輪付きコンテナを何か面白く活用しようと、松尾建設の青木社長はいち早く茅ヶ崎ストーリーマルシェに導入。外壁を木で覆い、おそろいのウッドデッキも制作し、コンテナ内部はキッチンへと改造。これまで、冬のマルシェでは熱々の稲庭うどんを提供したり、夏の「夜シェ」ではBBQをしたりと活用してきましたが、2020年に入ってからは「これから飲食業を始めたい人のためのトライアルキッチン」として本格的に稼働させていこうと準備を進めてきました。

「店舗を構えるにはそれなりに大きなお金がかかるから、初めてお店をやる人にとってはハードルが高いでしょう。でも、みんなが喜ぶ美味しい料理を作れる人が活躍できないのはもったいない。そこでこのコンテナキッチンを、マルシェの時はもちろん、マルシェ以外の土曜日も貸し出して、チャレンジできる場にしようと思いました」と青木社長。貸し出し価格もとても良心的な設定です。

▼コンテナキッチンの詳細はこちら
(URL)

ずっと好きだった料理の道

そんなコンテナキッチンを使って、2020年9月12日の茅ヶ崎ストーリーマルシェでチャレンジを行ったのが、「West Tail Kitchen(ウェストテールキッチン)」の西尾宗隆さんです。

実は西尾さん、これまでの本業はなんと電気屋さん! ご実家が東京都の江戸川区でイベント会場専門の電気工事の会社を営んでおり、2つ年上のお兄さんである憲美さんが会社を継がれ、そこに自分もスタッフとして入社して10年以上仕事をしてきました。ところが、突如発生したコロナウィルスの影響でイベントはことごとく中止になり、仕事がほとんど無くなってしまったのです。

これまで寝る暇もないほど忙しかったのに急に仕事が無くなり、自宅にいる時間が増えた西尾さん。家族に料理を作って食べてもらう機会が多くなりました。

西尾さんは子どもの頃から料理が好きで、お母さんの手伝いをよくしていたそうです。高校卒業後は迷わず専門学校で料理を学び、レストランに就職しました。ところがその業界は非常に厳しく、お店の人間関係も過酷だったため、料理の道をあきらめてご実家の会社へ入ったのです。

そんな中でも、西尾さんの「料理が好き」という気持ちは変わらず、これまでも家族や友人たちに料理を作ってきました。こうした西尾さんの様子を見てきたお兄さんが、知人からこの茅ヶ崎ストーリーマルシェのコンテナキッチンのことを聞き、紹介してくれたそうです。

みんなに背中を押されて、コンテナキッチンにチャレンジ!

西尾さんがお兄さんや家族に背中を押され、思い切って青木社長に会いに行ったところ、その場ですぐに出店が決まりました。

西尾さん:「茅ヶ崎ストーリーマルシェはこだわりのあるマルシェだと聞いていたので、8月におっかなびっくり伺ったのですが、青木社長が『すぐやろう! 9月はどう?』と即決してくださり、その行動力とパワーに圧倒されました(笑)」

出店が決まってからはメニューの開発に大忙しです。あれこれたくさん手を出すよりも、まずは自信を持って提供できる2品くらいに絞ろうと、西尾さんが選んだのが「スパイス麻婆ライス」と「和だしローストポーク丼」。お子さんにも「また麻婆?!」とあきれられるくらい、家族に何十回も試食してもらい、味付けや見た目を磨き上げていきました。

あっという間に売り切れ、涙が出るほど嬉しい言葉に出会う

そして迎えた当日。雨模様の中始まったマルシェでしたが、予想以上にお客さんが来場し、調合にこだわり抜いたスパイス麻婆ライスは1時間半で売り切れ。だしのしっかり染み込んだ和だしローストポーク丼も、お昼過ぎには完売してしまいました。

西尾さん:「実は8月末に一度、本当のお試しという形でトライアルキッチンを使わせていただいたんです。そこでの売れ行きなどを元に準備して行ったのですが、思った以上に好評をいただくことができました。8月末にも来てくださっていたご年配のご婦人が、『前回、あなたの麻婆を食べて主人がすっかりファンになったのですが、お店はないんですか?』っておっしっゃてくださったんです。それを聞いたとき、思わずコンテナキッチンの中で後ろを向いて泣きそうになったくらい嬉しかった。こういう経験ができたのも、トライアルさせていただいたおかげです」

料理は人を幸せにできるツール

茅ヶ崎ストーリーマルシェの後、西尾さんに出店した感想を伺ってみました。

西尾さん:「やっぱり料理は人を幸せにできるツールだなと思いました。コロナがあったからこそ、こちらの道が開けたような気がします。青木さんに本当にいいきっかけをいただきました。

このマルシェはとてもアットホームで、青木さんが7年間という年月、大事に積み重ねてきたのを感じました。開催する側も参加するお客さんもこのマルシェが好きなことが伝わり、地域の愛みたいなものを感じました。私の住む江戸川区でも、このようなマルシェを地域の人と一緒にやってみたいなぁという気持ちになりました」

そして10月17日、西尾さんは早速、江戸川区の会社の駐車場を利用して「江戸川ストーリーマルシェ」を開催します! きっと地域の方々と温かい時間が紡がれることでしょう。そしてその先には、西尾さんの料理や地域とのつながりのさらなる発展があるに違いありません。

こんなふうに、新たに飲食業にチャレンジしてみたい方のために、今後も松尾建設のコンテナキッチンをお貸し出ししていきます。キッチンとしての設備は、プロとしての料理を学んだ西尾さんからもお墨付きをいただいた本格派。西尾さん曰く「コンテナだからできなかった、という点はなく、本格的な料理が不自由なく作れるキッチンです」とのこと。コンテナキッチンの活用にご興味のある方は、ぜひ、松尾建設株式会社までお気軽にお問い合わせください。

▼コンテナキッチンお問合せ
(URL、アドレス等)

【お店情報】

West Tail Kitchen(ウェストテールキッチン)
所在地:東京都江戸川区松江4丁目 有限会社躍進電機内 *店舗なし
TEL:03-3656-7365(有限会社躍進電機 代表番号)
営業日:現在はイベント出店のみ
*スケジュールはSNSでご確認ください。
Instagram:https://www.instagram.com/west_tail_kitchen/